およそすべての人たちが願っていることは、幸せになりたいということでしょう。
みんな願いは同じはずなのに、どうしてみんな幸せになれないのでしょうか。

それは、じっと待っているからです。みんなじっと待っているのです。
幸せは誰かが持ってきてくれるもの、つまり、誰かから与えれるものだと期待しています。与えられるのを待っている人ばかりで、与える人が誰ひとりとしていないのです。
幸せを与えてほしいと待ち続けている人は、思うようにいかないと、不幸せさえも誰かからもたらされるものだと思いこみ、他人のせいにします。

幸せにしてほしい人は、いつまで待っても幸せにはなれません。誰かを幸せにしてあげることのできる人だけが、幸せになれるのです。

宇宙の法則は実にバランスよく出来ています。与えることのできる人だけが、与えられるのです。

どうして与える人だけが幸せになれるのでしょうか。どうして奪う人は幸せになれないのでしょうか。

それは、私たち人間には、もうすでに、生きていくうえでもっとも大切な、もっとも大きなプレゼントが与えられているからです。
その人生最大のプレゼントとは、「いのち」のプレゼントです。「いのち」があるからこそ、人生に夢を描くことができるのです。自分の夢くらいは、自分で実現できるはずです。

与えられたものは、誰かに分け与えなければなりません。自分だけのものにしてはいけないのです。自分のところだけで留めてはいけません。
流れはよどませてはいけないのです。それが大事な宇宙の法則です。

何を与えるのでしょうか。
それは、生きている喜びです。こころの喜びを与えるのです。いのちあることの喜びを与えつづけるのです。
生まれてよかった。生きててよかった。会えてよかった。
悲しいことも、苦しいこともあるけれど、やっぱり生まれてきてよかった。
その喜びを与えるのです。つまり、喜んで生きている姿をまわりの人たちに見せるのです。

私たちの喜んで生きている姿を見たまわりの人たちは、生きることの素晴らしさにやがて気がつきます。そして励まされ、やがて自分もそのように生きていくことを決意します。
みんな生まれてきたのです。せっかく生まれてきたのです。
だったら、喜んで生きていく。これ以上の生き方はないでしょう。